こんにちは。
とあるメーカーで海外営業に20年以上たずさわり、社内で実施された TOEIC IP(トーイック、トエック・アイピー)で 935点を取っている神高(かんだか)です。
営業部)高橋くんの同期でもある、設計部門の田中さん(女性)から、こんな質問をもらいました。

神高さん。先日、研修後に社内で受けた TOEIC の結果がまだ返ってこないんです。だいたい、どれくらいの期間がかかるんですか?

ああ、人事の人も詳しくないかもね。一般的には、TOEIC IP の結果は早く出る。1週間ちょっとで届くこともあるよ。
(以下、神高)
ということで、TOEIC IP を主催している IIBC(一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)のウェブサイトをのぞいてみると、結果(スコア)の連絡について、このような記載があった。
TOEIC IPとは、会社や大学など、何らかの団体で受ける TOEIC のこと。
スコアレポート(個人成績表)がいつ届くのか、の目安がこちらだ。
結果発送予定日:テスト資材受領から5営業日後
「早ければ1週間ちょっと」という感覚は合ってたね。
ただ、「テスト資材受領から」というところがポイントで、会社で TOEIC IP テストを準備してくれた社内の人事部や人材開発部門などがいつ「試験問題」「マークシート」を返却したかによって変わる。
みんなが塗ったマークシートが TOEIC を管轄する IIBC に届いてから「5営業日」で結果の発送なんだ。
それから、人事部門から各部署の上長(管理職)に結果が配られてから、各担当者に通知されるまで数日かかることも考えられるよね。
だから、受験した本人に届くまで2週間前後か、もう少しかかることもある。
とはいえ、TOEIC IP テストは大学や専門学校を借りて行われる TOEIC 公式テストとは違う。
1ヶ月後にようやくインターネットに結果が表示される、なんてことはない。
これは、英語を勉強している身としては、うれしいことだね。
そうそう、質問をもらったついでだ。
田中さんは設計部の所属だけど、一つ、伝えておきたいことがある。
TOEIC IP テストの結果を所属部門の上司から受けとる時の対処法とは?

本業、本職が「設計」の田中さんに伝えたいのは「TOEIC IP テストの結果を所属部門の上司から受けとった時の対処法」だ。
もし、仕事の幅を英語で少しでも広げたいのであれば、「試験結果( TOEIC スコア)を上司から受けとったら、どんな点数であっても『海外との仕事に興味がある』っていうことは PR した方がいいよ」っていうこと。

仕事で英語を使ってみたい、という想いはあります。
会話は苦手なんですけど……。
そう思っているなら、十分だよ。
会話なんて、海外営業が本職のぼくだって苦手だ(笑)
ということで、取れた点数別に自己ピーアールの方法を考えてみるね。
もし合計で700点以上あったら|ケース①
もし、ふだん仕事で英語を使ってないのに TOEIC で合計700点以上あったら立派なものだよ。
だって、海外営業とか海外調達とかの部門に所属していても、メーカーであれば全員が全員、700点以上を持っているとは限らない。
かなり大きい企業(メーカー)に勤めている知人がいるんだけど、上場企業であっても TOEIC のスコア、という意味ではそんなものだと言っていたな。
実際、ぼくも転職する前は一部上場としては小規模のメーカーだったけど、700点以上は、そうそういなかった。
もちろん、普段の仕事で英語を使っている人は、TOEIC の点数では測れない「英語の運用能力」を備えている可能性がとても高いけどね。
だから、もし 700点を達成していたら、部長に「海外の仕事にも関わっていきたいので、英語の勉強を頑張りました!」と堂々と言っていい。
TOEIC で700点って、そんなレベルだよ。
もし合計で500点~600点台だったら|ケース②
設計部門、技術部門、あるいは製造関係、品質管理関係などで働いている人、特に若い人が TOEIC IP で500点から600点のスコアを取れるなら、大きなチャンスだね。
というのも、「英語を強みとして履歴書に書きたい大学生」の平均点がこれくらいだからなんだ。
TOEIC を主催する IIBC は公開テストの平均点や得点分布を公開しているから、一度、ながめてみるといい。
「550点前後」というのは、英語を得意としている集団の平均レベルに入る。
ということは、その英語力に「本業の専門知識」が加われば、仕事の幅はかなり広がるんだ。
田中さんの場合、設計部に所属する理系出身の女性、いわゆる「リケジョ」でしょ?
入社から5年くらい経過して、若いとはいえ、図面が描けるし、扱っている製品の素材、材質とかあるいは機械的な性質などの知識も頭の中で整理されている。
だから、500点を超えて600点前後、というスコアなら、「私、英語を使う仕事にも将来的には関わっていきたいんです」と上司の人に「さりげなく」伝えておくには十分なスコアだ。
本業の知識や経験をさらに積んでいけば、「まだ若いけど、設計としての仕事もそこそこできているから、営業に帯同する今回の海外出張は田中にまかせてみるか」なんてことになるかも知れない。
もし合計で400点~(それ以下)だったら|ケース③
もし400点台なら「英語を使って仕事をしたいんです!!」と強くアピールするにはちょっと弱いかな。
とはいえ、悲観することはない。
メーカーに勤務していて、ふだんの仕事でまったく英語に触れていないなら、400点台は十分にありえるし、300点台も十分にありえる。
目の前に「英語ができたら仕事の幅が広がるなあ」という状況が生まれていないからね。
だから、落胆しなくていい。
そして、TOEIC テストってしょせんは「マークシート試験」だから、対策すれば得点力は上がっていくんだ。
もし仕事で英語を使うチャンスが欲しい、と思っているなら、「英語を使って仕事をしたいんです」と上司の方に伝えつつ、TOEIC をペーパーテストとして対策する「わりきり」が必要だろうね。
実際、社内で実施される TOEIC IP テストの場合、日々の仕事でほとんど準備できずに受けてしまう人も多いから、ちょっとした工夫でスコアは改善できる。
TOEIC IP テストの結果を所属部門の上司から受けとる時の対処法とは?|まとめ

(数日後)
この前、立ち話で伝えた内容をまとめておこう。
田中さん、TOEIC IP テストの結果が返ってきたんだって?
もしよかったら、スコアを教えてもらえるかな。
点数に関わらず、前向きなアドバイスをするよ(笑)。

これです。部長の机には、数日前に届いていたらしいんですけど、今朝、もらいました。
へぇー、トータル 560(L: 280, R: 280)。
つまりリスニング(聴く)とリーディング(読む)が同じく280点で、合計560点ということだね。
工学部卒で、日常の仕事で英語をほとんど使ってなくてこのスコアなら、かなり有望だ。
TOEIC L&R で500点台あれば、仕事(専門分野)で英語を話せる基礎はできていると信じていい。
しかも、うちの会社はときどき TOEIC IP を社内で実施してくれるから、勉強のペースをつかむのに助かるよね。
ぼくの場合、新入社員が研修を終えたタイミングを気にしていて、受けられる時は受けるようにしている。
TOEIC IP テストは社内で団体として受けられるから経済的な負担が少ないし、大胆な戦略を試すこともできる。
解答する順番を思い切って変えてみる、なんてことも含めてね。
ちょっとした工夫、試験対策でリスニングの点数はさらに伸びるだろう。

あ、リーディングパートをリスニング中に解くのは禁止されているからダメだよ、念のため(笑)
TOEIC IP テストの対策方法については別に整理するつもりだから、その時にまとめて伝えるようにするよ。