【悪用厳禁】TOEICのオンラインテストでカンニングはできるのか?|可能だとしても意味がない3つの理由

TOEIC オンライン

こんにちは。

とあるメーカーで海外営業に従事して20年超の神高(かんだか)です。

若い職場の仲間と雑談していたときのこと。

高橋
高橋

TOEIC(トエック)にオンライン試験ってあるんですね。

でも、オンラインテストだとカンニングが問題になりませんか?

神高
神高

公開試験じゃなく、TOEIC IP のオンライン方式のことね。

たしかにカンニング対策しないと TOEIC スコアへの信頼が落ちちゃうよな。

(以下、神高(かんだか))

実際にはしないにしても、「オンライン版のTOEIC でカンニングができるか」なんて、なかなか物騒(ぶっそう)なことを考えているんだね (^^;

ぼくもオンライン版の TOEIC ( TOEIC IP ONLINE )は体験している。

2020年末に初めて受けたぼくの TOEIC ONLINE の結果は890点だった。2回目が915点。

通常の TOEIC だけでなく、TOEIC IP ONLINE の特徴も、ある程度、わかっているつもりだ。

では、自宅、あるいは会社の会議室などで受けるオンライン版の TOEIC なら、こっそりカンニングできるのだろうか?

【 TOEIC 直前対策】

TOEICのオンラインテストでカンニングはできるのか?|可能だとしても意味がない3つの理由

受けている最中、「これだと、カンニングできそうだな……」と、実はぼくも思ったんだよね。

でも……

「オンライン版ならカンニングできちゃうかも知れないけど、しても意味ないよ」というのがぼくの答えだ。

従来型(ペーパーテスト)だと、カンニングなんてできないじゃない?

大学などの会場を借りて実施される最もスタンダードな「 TOEIC 公開試験」にオンライン試験はなく、あいかわらずマークシート方式のペーパーテストしかない。

受験者全員に近しい条件のパソコン端末やタブレットを用意するのは簡単じゃないからね。

で、あの公開会場で不正行為をするのは無理だろう。

大きな部屋に集められて、厳しい監視のもとで同じ問題を一斉に、同時に解いているわけだからね。

また、TOEIC の場合、どんなレベルのスコア(点数)でも、それを評価する人事部や人材育成部門などの立場なら、オンライン受験の「不正」や「カンニング」、「替え玉受験」などがあってもらっては困る。

なぜなら、TOEIC L&R は就職や昇格、大学によっては試験免除などにも使われるようになってしまったからさ。

不正がないことが約束されていないと、スコア(点数)は社会的に信用されない。

だから、試験を行う側、スコアを計測したい側からすれば、不正行為は頭の痛い問題だろう。

とはいえ、だよ。

試験を受ける側の認識ひとつ、自覚、覚悟の話とも思うんだ。

社会人、会社員が仕事で英語を使いたい、あるいは学生のうちに海外との仕事で英語力を活かしたいと考えて TOEIC にチャレンジしているならば、TOEIC L&R でカンニングして実力以上に高いスコアを取ったとしても「意味はない」。

もちろん、たとえバレないとしても、無意味だ。

理由を3つ、これから伝えよう。

TOEIC のスコアは TOEIC IP、公開試験とも安定しているから|その1

TOEIC のスコアは TOEIC IP、公開試験とも安定しているから。

これが一つ目の理由だ。

最初に紹介した通り、会社からの指示で TOEIC IP オンラインをぼくも受けてみたんだ。

2018年の公開テストが 895 点、一方の2020年末の TOEIC IP ONLINE は890点。

時間が1時間と短く、問題数も90問(リスニング45問、リーディング45問)と従来型の TOEIC の半分で計測する TOEIC ONLINE だけれど、結局、かなり正確なスコアが出ているんだよね。

オンライン型と従来型の TOEIC IP 、相関まで含めた統計的な資料はこれから出てくるとは思うけれど、職場の同僚に聞いてみても、それほどスコアは上下していない。

感覚的に、再現性は高そうだ。

となると、オンラインテスト(CAT)とペーパーテストであまりにスコアに差が出ると、何かあるのかと疑問に思われてしまう。

特に、新卒の就職活動で TOEIC スコアを使う場合、カンニングで点数を底上げしていたら、入社後に問題があるよね。

英語を扱う部門に配属されてはいいけれど、その部署のメンバーは実際に TOEIC ○○点~を持っているはずで、やっぱり日々の仕事で差が見えてしまう。

まあ、TOEIC のスコアと日常の仕事で使う英語は、ちょっと違うけどね。

新人研修の後に TOEIC IP を受けるケースが多いから|その2

主に就活生や新入社員向けの話になるけれど。

大学や専門学校を卒業して就職すると、一般的には新人研修の期間があるから。

これが二つ目の理由だ。

会社の規模にもよるけれど、新人は数日から数週間、企業によっては数ヶ月の新人研修の最後に TOEIC IP(団体試験)を受けるケースはよく聞く。

その時に、人事を扱う部署は履歴書の内容と研修後の実績を見比べるのが一般的だ。

人材開発や人事、HR( Human Resource ) と呼ばれる部署の採用担当は、英語を扱う部署に配属される、あるいは英語力を買われて採用された新人が研修前後でどの程度、伸びているかを知りたいものからね。

でも、その時に学生時代と同じ不正(カンニング)ができるとは限らないじゃない?(笑)

オンライン試験だったとしても、会議室などに集められて試験を受けるかも知れない。

あるいは受験者数に必要なパソコンやタブレットを用意できなくて、TOEIC IP の従来型(マークシート)を採用するかも知れない。

実際、パソコンは要らず、ラジカセが一つあれば、TOEIC IP のマークシート型は実施できる。

新人研修後に TOEIC スコアが伸びるなら評価されるけど、100点、200点単位でスコアが落ちる、なんてことがあったらかなり心象が悪い、というか怪しまれるだろう。

実際、TOEIC のスコアって、そんなに変動するものじゃないことも人事部の人は知っているからね。

疑われるようなことは、するべきじゃないし、できなくなってくる。

AIを使ったバーチャル試験官、なんてサービスが TOEIC を主催する IIBC から始まるくらいだから。

マークシートではなく、インターネットにつながったパソコンで受験する TOEIC(トエック、トーイック)のオンライン方式はまだまだマイナー(知名度がない)な存在だろう。

でも、技術革新は、これからも進むだろうね。

海外の大学・大学院入試に使われる TOEFL や iELTS など TOEIC と似たタイプの資格試験では CAT (Computer Adaptive Test) のテクノロジーがどんどん広まっている。

しかも、コロナウイルスの影響でリモート受験、リモートワークが増えてきたから、これから世の中に知られていくだろう。

社員研修や少人数の学校、リモートワークが定着した企業などでは TOEIC IP ONLINE も徐々に市民権を得ていくんじゃないかな。

さて、最後は、実際にメーカーで英語を使って仕事をしている立場からのアドバイスだ。

仕事で英語を使いたいならリスニングセクションのパート2を強化したいから|その3

仕事で英語を使いたいなら、リスニングセクションのパート2を強化したいから。

これが最後の理由だ。

仕事で英語を使いたい「だけ」なら、リスニングセクション、特にパート2の一問一答を強化して600点以上を安定して取れるようにするだけでいい。

そして、パート2のような「瞬発力」「反応力」を測る問題では、カンニングなんてしようがない。

いやぁ、大きな声では言えないけれど……。

悪用厳禁、だからね。

カンニング、という発想が生まれるとしたら、とっさの会話力を計るリスニングのパート2じゃないはずだ。

試験の構成から考えて、不正行為が起きるとすれば、リスニングセクションパート3、パート4の選択肢の翻訳、あるいは後半のリーディングセクションだろう。

問題じゃなく、選択肢をスマホの機能で自動翻訳(AI翻訳)してしまう。

たとえば、スマホの Google 翻訳アプリを液晶モニターにかざしたら、カメラに映った英語を日本語に一瞬で変換してくれる。

スマホアプリを使えば、問題文や選択肢を一瞬で日本語に翻訳できちゃうから、Google 翻訳を不正行為に使われると実力を測れなくなるだろう。

神高
神高

不正行為の教唆(きょうさ)をしているわけではないですよ。

あるとすれば、という一例。カンニングは、ダメ、ゼッタイ。

テストでこれをやればカンニングだけど、リアルな世界なら「合理化」「省力化」と呼ばれる。

ぼく自身、カメラの自動翻訳は海外出張した時によく使っている。

食堂のメニューを翻訳する時なんて、カメラを使った Google 翻訳は実に便利だよね。

たとえば、中国の真功夫(中国のファストフードチェーン)だと、メニューに肉まんみたいな写真があっても具に何が入っているのか、さっぱりわからないから、カメラ画像からの翻訳機能は本当に助かっている。

ただ、仕事で英語を使うなら、Google 翻訳アプリが使える場面は限られていることも確かだよ。

いくら言葉に自信が持てないとしても、海外のお客様や取引先と契約金額を詰めている商談の大詰めに、スマホ画面ばかり覗きこむわけにはいかないだろう?(笑)

だから、TOEIC のパート2(リスニングの一問一答)のような短い会話のキャッチボールを訓練する、慣れる方が役に立つ。

Google 翻訳が使えないほどのリアルでスピード感がある会話の中で、どこまで瞬発力を発揮できるか。

経験上、メーカーや商社なら、英語による仕事上の会話、特に交渉ごとは QCD、 Quality(品質)、Cost(価格)、Delivery(納期)のいずれかになることが多い。

そして、話し相手は客先、取引先、仕入先などの利害関係者だ。

そんなどたん場で、スマホの翻訳アプリを使っていたら、まとまる話もまとまらない。

英語が伝わったかどうか怪しいなら、メモ帳や適当な裏紙を使った筆談でも良い。

あるいは、ホワイトボードに互いの主張、議論をまとめていくのでも構わない。

整理したい情報の書き込みは TOEIC ならカンニングだけれど、実社会では許されている。

いずれにしても、実際の交渉となると主役は話し言葉だ。

TOEIC の Part 2 のような短い文章のキャッチボールを積み重ねることで、合意できるライン、妥協点( compromise )を探ることになる。

その泥臭い実践力は、TOEIC のパート2に取り組むことで身に付けることができる。

【悪用厳禁】TOEICのオンラインテストでカンニングはできるのか?|まとめ

ここまでの内容をまとめておこう。

高橋
高橋

疑われたかも知れませんが、カンニングなんてしないですよ(笑)。
そんなことで得点しても、意味が無いことがよくわかりましたし。

いつも言っていることなんだけど、一般的なメーカーや商社などで英語を使って仕事をしたいなら、TOEIC Listening & Reading の600点オーバーあたりでチャンスは回ってくる。

もちろん、英語だけできる、TOEIC のハイスコアだけは持っている、なんて状態だと厳しいケースもあるよ。

特に、若い時代はね。

でも、技術部門や営業、あるいは品質管理や物流部門でも、自分が属する部署内で認められる程度の専門知識があって、さらに英語ができるとなると、会社の中でちょっとしたレアキャラになれる。

働きながら、休日や余暇を英語の勉強に時間を使っている人は、いるようで、案外いない。

スマホのガチャやカードゲームで例えるなら、「 S 」や「 SS 」じゃないけど、「 A 」くらいにはなれる(笑)。

だから、カンニングとか不正行為とかを考えるんじゃなく(いや、考えてないだろうけど……)、正々堂々と630点(=安定して600点が取れるレベル)を目標にしてみたら良いんじゃないかな。

会社員生活は短いようで長いものだ。

仮に2年、3年を英語の勉強に使ったところで、高橋くんなら、まだ30歳にもなってないよね?

この会話を読んでくれている人も同じだろう。

働きながら、気が向いた時で全然かまわない。

それでも、英語なんて言葉、言語なんだから、少しずつ、焦らずに経験、勉強していけば使える英単語や表現が頭の中に積み重なっていく。

たとえば、一人で海外出張に行かせてもらえるようになったら、正(プラス)のスパイラルで英語の勉強にもさらに身が入るだろう。

TOEIC IP オンライン、あるいはマークシートいずれかで630点を目指してみよう。

最後に、ぼく個人の経験から得た感想だけど。

オンライン版の TOEIC を受けるなら、スタディサプリでの対策がおすすめだ。

問題ごとに「カウントダウンタイマー」が付くからね(笑)。

さらにスマホじゃなくてパソコン(PC)で学習できるなら、TOEIC ONLINE の本番に近い感覚をつかめる。

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たとえ一週間でも、やった分だけ未来は変わっていくと思うよ。

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