こんにちは。
とあるメーカーで貿易の仕事をして20年超の神高(かんだか)です。
先日、パソコンを使った TOEIC IP ONLINE( TOEIC のオンラインテスト)を受験する機会がありました。
スコアは Listening が 470点、Reading が 420点の 890点。
2回目が915点。
過去のマークシート式のベストが930点なので、まあこんなものでしょう。
ただ、試験を受けている最中、「オンライン方式だと、今までの TOEIC 勉強法は通用しない箇所もあるなあ」と感じた場面がいくつかあります。
リスニングと比べると、かなりリーディングが悪いんですね。
総点数は低いものの、私は L と R の差はそれほどじゃなかったです……。
そうなんだよ。この得点差、年齢もあるんじゃないかと本気で思ってるんだ。
ぼくももう40代後半だからね。田中さんみたいに若くはない(笑)
(以降、神高(かんだか))
ここからは「TOEIC オンラインの勉強法」について、TOEIC 受験歴20年以上の経験を交えながらお話しよう。
オンライン方式の TOEIC をまだ受けてない人にも違いがわかるようにね。
今回のお話は、会社で TOEIC を受けることになった社会人のための学習法、と言える内容になっている。
【盲点】TOEIC オンラインの勉強法とは?|マークシート式 TOEIC IP 対策の「常識」が通用しない3つの理由
TOEIC でオンライン方式が普及すると、TOEIC の勉強法も変わっていくんじゃないかと考えている。
理由は、以下の3点だ。
リスニングセクション パート3、4で「先読み」が使えない|理由1
リスニングセクションに「先読み」が使えない。
これが TOEIC の勉強法が変わるんじゃないか、と考える第一の理由だ。
TOEICのリスニングセクションは4つのパートで構成されている。
そのうち、後半のパート3とパート4は長い会話、あるいはスピーチなどを聴いたあと、3つの4択問題に答える形式だ。
そして、このパートで「必ず身に付けておきたいテクニック」とほぼ全ての TOEIC 講師が提唱しているのが「問題と選択肢の先読み」。
理由はいくつかあるけど、極論すれば3つに集約される。
- メインの会話、ナレーションの内容を事前に予想するため
- 3問目のマークを早く終えて、次の問題の選択肢を読む時間を取るため
- 会話の内容をまるごと記憶するのは負担が大きすぎるため
ナレーションが始まる前に重点的に聴くポイントがわかっていれば、これだけのメリットがある。
しかし、TOEIC IP オンラインの場合、本文の音声が始まるとほぼ同時に画面が次の問題に切り替わるから、ペーパーテスト(マークシート方式)で使っていた「先読み」はそのまま使えない。
だから、オンライン版の TOEIC だと、3つの問題を「早読み」「瞬読み」しなくちゃいけない。
ナレーションの本文が始まるまでの時間は、そうだな、体感だと3秒くらいかな。
もっと短いかも知れない。
その間に4つの選択肢を読む時間は、少なくともぼくは取れなかった。
だから、問題文(何を問われるか)だけを把握するようにした。
4つの選択肢、全ては読まない。
いくつかの問題でナレーションを聴きながら問題文を読むことにも挑戦したけど、別の音声を聴きなながら文章を読むのは相当にキツい。日本語でも難しい、ある種の芸当だろう。
オンライン版 TOEIC の試験形式が今のままなら、「先読み」は使えない。
となると、これからの TOEIC 対策では「早読み」「瞬読み」「ながら読み」なんて手法を提唱する講師が出てくるかも知れないな。
ぼくにとっては、英文を聴きながら、英文の選択肢も読める、なんてほとんど曲芸だ。
だけど、何事も才能、得手不得手があるから、できる人は少しの練習でできるようになるだろう。
ぼくは苦手だから、この先、TOEIC を受ける機会があったら、パート3、パート4は選択肢までは読まずに問題文だけを読んで解いていくようにするつもりだ。
その意味では「スタディサプリ TOEIC 対策」みたいなスマホアプリを始めるのも悪くない。
≫スタディサプリ TOEIC 対策を無料で始める方法、手順はこちら
後戻りできない感覚をスマホやタブレットで実際に体験できるからね。
試験時間が約1時間、従来型の半分なので1問の配点が重い|理由2
試験時間が従来型の半分なので、1問あたりの責任(配点)が重い。
これが従来の TOEIC 対策が通用しない理由の二つ目だ。
従来型の TOEIC で高得点を取るには、2時間の試験に耐えられるだけのが我慢強さ、忍耐力が必要だった。
リスニング45分、リーディング75分、合計120分なんて映画を一つ、鑑賞できるくらいの長時間だよ。
その間、気を張ったまま200問の問題に取り組めるような人種は、よほど従来型の TOEIC に適性があると言える。
スポーツに例えるなら、短距離走よりも長距離走で結果が出せるような人たちだね。
しかし、オンライン版の TOEIC IP は90問(リスニング45問、リーディング45問)に問題数が減り、試験時間も約1時間に短縮された。
となると、ペーパー方式と比較して、一時的にスコアが下がる人も出てくるだろう。
TOEIC は偏差値のような統計的な方法でスコアが調整されている。
つまり、相対的な採点方法が取られているらしいんだ。
他の人よりも得意ならスコアが上がり、不得意ならスコアが下がる。
もちろん、1問で20点、30点入る「特別ボーナス」みたいな配点はないとは思うけどね。
だから、TOEIC IP ONLINE で結果を出したいなら、1時間でのベストパフォーマンスを追求しなければならない。
正規分布の上に乗るような大量の受験生の中でどのあたりの順位か、がスコアに出てくるわけだから。
合格、不合格のない試験だから奇妙に思えるかも知れないけれど、TOEIC は他の受験生との競争でもある。
となると、1時間の試験時間に慣れて平均的な受験生よりも得点する、という視点は必要だ。
パソコンの画面上で英文を長時間、早く読むのは辛い|理由3
パソコンの画面上で英文を長時間、しかも高速で読むのはつらい。
TOEIC対策、勉強法が変わる3つ目の理由はこれだ。
従来型の TOEIC IP は印刷された問題冊子があり、ページをめくりながら問題を解いていく。
一部のリーディング問題を除けば、新聞や雑誌と比べてむしろ字が大きいくらいなので、印刷物の字が小さすぎて読めない、なんてことはない。
しかし、オンライン版のトーイックだと、当たり前だがパソコンやタブレットの画面に制限されてしまう。
さらに「仕事用のパソコンで受けてください」なんて条件が付いていたら、出張でも使えるような、いわゆる B5 サイズのノートパソコンで取り組まなきゃいけない人も多いんじゃないかな。
実際、ぼくもそうだった。
となると、40歳を超えた人には目がしんどい(^^;
自分だと近視の上に軽い老眼が出てきているから、文字がぼやけて二重に見えたり……。
そんなハンディを抱えてパソコン画面の英文を早く読む、というのは英語力以前の問題だ。
だから、いずれ「TOEIC IP ONLINE はできるだけ大きな LCD モニターで受けましょう」なんて試験対策が提唱されるようになるだろう。
実際、今は20インチ超の液晶モニターでもムチャクチャに安い(1万円~)。
TOEIC 対策に限らず、在宅勤務の作業環境改善に少し大きめの液晶画面に投資する価値はある。
【盲点】TOEIC オンラインの勉強法とは?|対策のまとめ
ここまでの内容をまとめておこう。
同僚に聞いてみたら、オンライン版の TOEIC でスコアが上がった人、下がった人、両方いました。
英語力や問題処理能力があまり変わらないのにスコアが上下することはある、と思う。
まず、オンライン版の TOEIC がどんなものかわからない状態で受けて戸惑う人はいるだろうね。
右上に表示されるカウントダウンタイマーが気になって問題に集中できなかった、なんて人もいるかも知れない(笑)。
逆に、半分になった約1時間(60分)の試験時間がちょうどハマってスコアが伸びた、という人も間違いなく出てくる。
特に若い人、TOEIC に慣れていない人は、オンライン化による試験時間の短縮は歓迎じゃないかな。
普段からスマホで英語を勉強している人ならば、画面を見ながらタップしていく感覚で解けるからね。
あと、これは個人の感想だけど。
オンライン版の TOEIC (本番)は、スタディサプリ(TOEIC対策版ね)をスマホじゃなくてパソコンで解くと、かなり感覚が近い。
今まで対策らしい対策をしたことが無い人なら、7日間の無料期間を試すだけでもスコアが変わると思うよ。